明けましておめでとうございます。
はらだ眼科院長の原田です。
本年も患者様ならびに地域の皆様のおかげで
無事に新年を迎えることができましたこと厚く御礼申し上げます。
さて、ここ2年程新型コロナウイルス関連のネタが続きましたが、最近は感染者数が増えても以前ほど驚かなくなり、新型コロナウイルスが流行りだした一昨年に岩手県が感染者数県内0人をかなりの期間保っていたことを今更ながら凄いな、とか、世の中が「with コロナ」にゆっくりと移行しつつあるのかなあ、と自分なりに感じております。
さて、昨年あたりからネットの記事で「DX」という文字をよく見かけるようになり、昭和な私は当然のごとく“デラックス”の略称と思っていましたが、記事を読み進めていくとどうも読み方が違うようでした。
「DX」の正しい読み方は「デジタル・トランスフォーメーション」の略称で、transformation の意味は「変化・変形・変容」なので、『デジタル化により社会・生活・仕事などの形やスタイルが変わること』を意味する用語、とのことです。
「DX」の代表的な成功例とされているのが Amazon.comで、Amazonの登場によって書籍を始め、様々な生活用品がネットで簡単に注文・配達されるようになり、さらにデジタル化された音楽や映像、電子書籍の配信・販売も今や当たり前のようになってきています。
数年前から様々な業種でDX化への取り組みが始まっていますが、医療業界はDX化が非常に遅れている分野の一つだそうです。
その大きな理由として、デジタル化の要である電子カルテの普及が今だ十分でなく、電子カルテ上のデータを共有するのに必要な「電子カルテ情報の標準化」も整っていない状況であるのが現状です。
政府もこの状況に危機感を持っていたようで、令和4年6月に医療分野のDX化を本格的に開始するための「医療DX推進本部」が設置され、10月に1回目の会議が開催されたようです。
具体的な取り組みについてはまだまだこれから、という感じですが、現在進行形の医療DXの事例として、マイナンバーカードの保険証利用があげられます。
マイナンバーカードの普及率自体が今一つで賛否両論ではありますが、初めて受診する医療機関にも薬剤情報が共有されることでアレルギーや飲み合わせのリスクが避けられたり、高額療養費制度利用に際して「限度額適用認定証」が無くても限度額を超える支払いを免除されるなど、導入による医療機関・患者様へのメリットは確実にあります。
ただ、マイナンバーカードを保険証として読み取る装置を医療機関が用意して設置し、システムを構築する作業自体がまだまだ全体的に遅れているようで、当院でも随分前からシステムベンダーに依頼をかけておりますが、かなり予約が混雑しているようで今のところ具体的な日程が示されていません。
当院は電子カルテも導入済みで、医療DX化に少しでも協力したいと思っておりますが(他の医療機関様も同様だと思いますが)現実は時間がかかるようです。
医療DX化以外にも様々な変化・多様化の波が医療業界に押し寄せてきますが、その波に乗り遅れずに進化して、今年も皆様方の眼科医療に少しでもお役に立てますよう精進していきたいと思います。
2023年もはらだ眼科をよろしくお願いいたします。